Work Ethic

今週のNatureをチラ見していたら、
“Work ethic: The 24/7 lab” Nature Vol. 477 (2011)
という記事があった。
“Many labs are renowned for their intense work ethic and long hours. But is this really the best way to do science?”
なんて書いてあったので、つい読んでしまったのだが、なんともまとまりのない記事だった。結局、上記の問いに対する答えと言うか、筆者自身による考察みたいなのが無かった。
ただ、そこに書かれていた事実は面白かった。
アメリカに実在するintenseなラボ、top11のうち1つ(実名で紹介している)にお邪魔して、本当に効率よくラボが回っているのか、学生などがどう暮らしているのかを取材したもの。ちなみに、他10コのラボは取材拒否したらしい。
取材に応じたラボは、医学部外科系。そのラボでは、文字通りほぼ一週間、毎日24時間メンバーが仕事をするらしい。そして、その仕事量に見合うだけの論文を出しているという、驚異的な効率の良さ。そのペースの早さと、厳しいwork ethicにも関わらず、一員になることを希望するヒトが少なくないらしい。もちろん、過去にその早さに付いていけなくなったヒトが結構いるそう。
日本だったら大抵の場合、そういうヒト達はポイ捨て、行方知らずとなるだろう。このラボのPIも、そういったヒト達には去って行ってもらう。しかし、決定的に異なるのは、メンバーをしっかり日頃から観察していて、「合っていなくて苦しそうだ」と分かった時点で積極的に辞めさせ、その一人一人が活躍できそうな(若しくは再出発を図れそうな)就職先をちゃんと見つけて、人材を移動させているところ。
結局、long hoursに耐え、効率よく研究が行えるヒトのみが選択されていくというわけ。毎日ファストフードでも、家ではベッドしか自分を待っていなくても良いけど、研究に関してAutonomyが欲しいというヒト達がそのラボの主要構成員らしい。つまり、彼らはLab Slaveではない。
アメリカでは当たり前にあり得ることだが、今自分がいる環境からは、そんな風にPIのニーズとその下で働く方のニーズががっちり噛み合っている状態など想像もできない。読んでいて、なんだか清々しい気分になった。
ただ、Is this really the best way to do science? というのは愚問ではないかな。まず、前提として、サイエンスがどのような状態にあるのがベストか、研究者によって異なる見解があるだろう。分野によっても大きく異なるはず。そして、それぞれ、人生の何処にプライオリティを置くか、というのも異なる。ラボ自体が人間で構成され、研究結果が人間界に対して発信されなければならないものである時点で、そんなにシンプルに、一面的に問えることではない。

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